問題1 播州毛鉤の産地はどこの府・県で作られている? − 兵庫県
兵庫県でも真ん中あたりの西脇市、多可郡黒田庄町、氷上郡山南町を中心に作られています。 よく見ると、この地域は日本の真ん中、「へそ」とも言われています。 |
問題2 播州毛鉤の歴史はどのくらい? − 約200年
江戸時代末期に京都から技法が導入され、農家の副業として守り育てられて来ました。時代とともに製品の完成度を高めて、優れた釣りの成果を生むまでに技術が向上しました。明治中頃には水産博等に出品して数々の賞を受賞し、以後、その品質は多くの釣り師の認めるところとなりました。 |
問題3 播州毛鉤が伝統的工芸品の指定を受けたのは何年? − 昭和62年
伝統的工芸品の指定を受けるため昭和56年から活動が始まり、沢山の人の努力と時間を費やしてやっと昭和62年4月18日伝統的工芸品に指定されました。 |
問題4 伝統的工芸品の指定は誰が行う? − 経済産業大臣
伝統的工芸品」とは、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」で定められました。これは、「一定の地域で主として伝統的な技術又は技法等を用いて製造される伝統的工芸品」の「産業の振興を図り、国民の生活に豊かさと潤いを与えるとともに地域経済の発展に寄与し、国民経済の健全な発展に資することを目的」としています。 工芸品の産地組合等からの申請に基づき、指定要件を満たすものを経済産業大臣が「伝統的工芸品」として指定します。 平成14年1月現在、経済産業大臣が指定する「伝統的工芸品」は全国に198品目あります。 |
問題5 播州毛鉤を作る伝統的工芸士は平成14年現在で何人いる? − 6人
現在6名の方が伝統的工芸士として頑張っておられます。 また全国各地で行われているイベントにも出向き播州毛鉤の製作実演をされていますのでみんなの近くに行った時はぜひ見に来て下さい。 イベントはトップページで紹介しています。 |
問題6 播州毛鉤の種類は何種類? − 500種類以上
なぜこんなに種類があるかと言うと、播州毛鉤は、魚の種類、季節、天候、水の深さ、水質など、自然環境により合ったものを作る必要があるからです。例えば、曇りや雨の日や深いところで釣る場合は明るい、赤っぽい毛鉤の方がよく釣れるからです。このように魚と人間の知恵比べの結果、今では約500種類以上あります。 |
問題7 種類によって違うが作るのにはどれくらい工程が必要? − 16工程
長さ1cmほどの小さな播州毛鉤なのに16工程を必要とします。 しかもほとんどが手作業で行われます。 これは最後のほうで行われる工程の「漆玉付け」です。 |
問題8 播州毛鉤を作るのにベテランになれば一日(8時間)で何本ぐらいできる?
(ホームページ内にあるヒントをもとにちょっとした計算が必要だよ) − 約50本
写真は慎重に作業を進める伝統工芸士の竹中さん。
わずか1センチ足らずの鉤に、数種類の鳥のうし羽枝を絹糸で巻きつける作業の習得には、10年以上の年月が必要です。この鉤を1本作るのにベテランでも10数分かかるので、 |
問題9 現在使われている播州毛鉤の材料は? − 主に鳥の羽
このような羽のしかも羽枝を使って一つ一つ丁寧に作られます。 |
問題10 なぜ、鉤に毛がついている?
水生昆虫を食べる魚にとっては思わず間違って食べてしまうんだよね。 ※水生昆虫とは水中または水上で生活する昆虫の総称 |
問題11 播州毛鉤を使って何を釣る? − 鮎(アユ)
魚へんに占うと書いて鮎。昔はこの魚をうらな占いに使ったといいます。千年以上も前からこれほど日本人に愛され、親しまれ、今や日本の河川における全漁獲量の四分の一を占めています。 鮎つりのコツは ・きれいな河川の中流、上流域を選ぶ。 ・時期(解禁初、中期、後期)時間帯(早朝、昼、夕方)天候(晴れ、雨、曇り) ・水(水温、水の濁り具合)などさまざまな状況もと、その時に合った毛鉤(形、色など)を選び出す。 ・鮎は川面を飛び交うカゲロウや水中にすむ川虫から成長するにつれ石に生えた苔(珪藻)を好むようになり習性としてそれらが豊富にある場所に居つくのでその場所を見つける。 ・竿を微妙に上下に動かし、あたかも毛鉤が動いている虫(生きている虫)の様に見せかける。 などです。 たくさん用意した毛鉤(だいたい10種類ぐらい持って行かれるそうです)の中から今日はどの毛鉤でいこうか、この毛鉤でつれなかったら次はこの毛鉤でやってみよう。ここにいなければ次はあの場所で釣ってみよう。釣れるか、釣れないか、ただひたすら、鮎を相手に話かけます。 そして知恵比べの結果、鮎が毛鉤りに食いついた時の『ググッ』と手に伝わるものすごい引き・・・。 夢中になるのも分かるような気がします。 鮎釣りをする人は、鮎しかやらないという人もいるくらい、鮎に対する思い入れが強烈で、でも鮎釣りは一年中できるのではなく一年のうちで釣れる時期が各地域で決まっています(だいたい5月頃から10月頃まで)。好きな人にとって鮎釣りの解禁日は待ちに待ったお祭りの日と思われるそうです。 なぜ鮎を捕っていい時期と捕ってはいけない時期があるかと言うと、鮎の一生が、わずか1年で終えてしまうため捕り過ぎないようにするためです。 秋、下流域の川底で孵化した稚魚は海にくだります。あまり沖にはいかず、水温10度前後の暖かいところで過ごします。体長6センチぐらいになった4〜5月頃に川を遡りはじめ(約半年で数百キロにも及ぶ旅になります)、9〜10月頃産卵を終え「落ち鮎」という悲しい名前になって一生を終わります。そのことから鮎の別名を「年魚」とも名づけられています。 「春生じ、夏長じ、秋衰え、冬死す、故に年魚と名づく」(『和名抄』)。 このように「川の女王」とも呼ばれている鮎は日本人にとってとても大事にされている魚なのです。 |
問題12 播州毛鉤は全国で作られる毛鉤の何割を占めていますか? − 約9割
今日では国内毛鉤生産高の9割(年間生産金額で言えば2.5億円)とその大部分を生産する産地として業界の先頭に立っています。 |